高齢者介護のあれこれ

介護相談員の在宅介護ガイド

減塩しないといけないのに、いつも味が薄いからと食べてくれない・・・

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1.国民の2人の1人は高血圧!ほぼ全ての高齢者に減塩食対策が必要な状況だった。

 

平成18年国民健康・栄養調査結果によると、国内の5490万人が高血圧、2050万人が糖尿病と、それぞれ全国民の2人に1人が摂取する塩分を控える必要のあるすさまじい状況でした。つまり、中高年層を含む、ほぼ全ての高齢者に減塩が必要な状況。しかも平成29年の今では高血圧と糖尿病患者はさらに増えていることでしょう。

 

同時に日本は人類史上なかった超高齢化社会を迎え、結果的に減塩対策を施した介護食を必要とする高齢者が急増しています。この高齢者のための介護食は、咀嚼(そしゃく)機能と嚥下(えんげ)機能の低下に加え、食塩相当量(塩分)、タンパク質、糖質、カロリーと水分まで、様々な工夫と調整をしないといけません。やわらかくて飲みこみやすい食べ物なら、赤ちゃんの離乳食のようなもの? おかゆのようなもの? と簡単に考えがちですが実情は大きく違います。高齢者は子供と違って目上の人としての「立場の力」と長年築いてきた「頑固な味への好み」があるからです。

 

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2.減塩しなければいけないのに、味が薄いからと食べてくれない高齢者

 

多くの人は年を取ると頑固でわがままになります。家族がいかに食べやすいもの、健康にいいものを作ってあげたところでお口に合わなければ食べることはない。特に加齢とともに味覚の衰える高齢者は食べ物の味を薄く感じやすいので、より濃い味を好むようになります。

 

味を濃くするために塩や醬油を増やすと病状が悪化する。味を薄くして健康的な料理を作ったところで食べてくれず、家族の受ける精神的なダメージも大きく、高齢者本人の身体はますます弱っていきます。

 

塩味の代案としてよく使われるのが酸味、さっぱり刺激的な酸味を利用して塩分を減らそうと、素人から専門家までわりと広く知られている方法です。しかし、酸味は飽きやすい、そしてむせやすい。特に温かい食べ物であれば酸味を活かしておいしい介護食を作るのはほぼ不可です。しかも重度の糖尿病患者は酸味を強く感じやすくむせたり食欲が減退したりといった学会の研究内容も報告されています。そこで奇跡的代案として浮上するのが『うまみ』です。

 

うまみは食べ物の本来の味を引き立てる大事な味で、グルタミン酸としても知られています。昆布や煮干しで作った出汁のさっぱりとしたゴクも、この旨味成分のおかげ。介護食でもこの旨味成分を積極的に利用することで、食べ物の味を変えずに料理の減塩が可能になります。

 

3.うまみを作り出す基本公式

 

(和)和風だし

昆布 + かつお節

昆布 + 煮干し

 

(洋)ブイヨン

セロリー + 肉

たまねぎ + 肉

にんじん + 肉

 

(中)中華だし

ネギ + 鳥肉

生姜 + 鳥肉

 

この他にも加熱したトマト、干しシイタケ、パルメザンチーズもうまみたっぷりの食材なので減塩が必要な高齢者のための介護食に積極的に取り入れた方がよいでしょう。

 

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また、市販のうまみ調味料の『味の素』などを利用するのも手軽で有効な手ですね。

うま味調味料「味の素」|味の素株式会社

 

 

最近では減塩、介護食調理に役立つインターネットサイトもたくさんありますので少しだけ紹介します。

 

① 特定非営利活動法人 うま味インフォメーションセンター

→うま味について詳しく知ることができ、うま味食材の情報が満載です。

 

② おいしい健康: 毎日のおいしい食事・健康管理

→レシピサイトの帝王、クックパッドの健康食レシピサイトです。 

 

③ 介護食のレシピを探すならつるかめごはん

→最近できた在宅介護の食事支援サイト、情報は少ないですが良質です。

 

おいしく健康的な高齢者の食事で、介護の負担を減らしていきましょう。